2026年度 理事長所信

 2026年度理事長 山本 陽介

はじめに

 私が小矢部青年会議所に入会した当初は、何を学び、何を得られるのかをまだ理解できておらず、所属していることに明確な意義を見出せていませんでした。しかし、様々な役職を経験させていただく中で、地域の課題に真剣に向き合い、行動している多くのメンバーと出会いました。そうした仲間と共に活動を重ねることで、人のため・地域のためになにかをしようという想いが私の中に育まれていきました。振り返ると、これまでにいくつかの大きな転機がありましたが、そのすべてにおいて人との出会いが深く関わっていました。どんな挑戦や決断も、誰かとの出会いによって生まれ、影響を受け、今の私があります。そして、そのような出来事に気づかせてくれたのが、青年会議所での活動を通じて学んだ利他の精神でした。自分のためではなく、誰かのために一生懸命になること。その積み重ねが自分自身を成長させ、ひいては地域をよりよくするための原動力になっていると実感しています。この青年会議所には、新たなことに挑戦することができる発展と成長の機会が数多くあります。そして、その機会を掴むかどうかは、あなたの行動次第です。この小矢部青年会議所という場所で、仲間とともに成長し、地域をより良くするために、メンバー一丸となって活動・運動に取り組んでまいりましょう。

組織改革

 これまで、限られた人数の中で運営体制を変化させてきた一方で、特定の人に業務が集中してしまうことや人が育ちにくいといった課題が残っています。このままの体制では、次の世代へとつながる循環が生まれず、組織としての機能が維持できなくなる可能性があります。持続可能な組織へつなげていくためには、メンバーである私たち自身が変わることが不可欠です。私たちが変わらなければ、組織に新たな活力が生まれず、次世代の人材も育たず、活動も継続しません。負担を分散し、参加しやすく、人が育つ仕組みにするため、組織の見直しを行っていきます。その中で、残すべきところは残し、違うと思えば実験的に修正しつつより良い形に変えていきます。この一年を、組織にとってのリスタートと位置づけ、私たちが前向きに活動することで、組織に活力が生まれ、自然と人が集まり、未来へと続く道が開かれると確信しています。

魅力あるまちのブランディング

 私たちの暮らす小矢部市は、豊かな自然に恵まれ、地域の温かなつながりが今も息づいています。しかし現在、深刻な人口減少からの影響として、地域文化の担い手の減少や、受け継がれてきた祭りの消失といった形で現れていることに加え、若い世代の方たちは遊びや娯楽を求めて近隣の大きな街へと足を運ぶことが多く、市内の魅力や資源が十分に活用されているとは言えません。小矢部には、美しい自然、先人から受け継いだ歴史、そして住民同士の強い地域コミュニティなど、まだ十分に知られていない多くの魅力があります。こうした潜在的な価値を掘り起こし、今ある資源を活用するだけでなく、新たな価値を創造し未来へとつなげていくには、次世代を担う若者との協力が不可欠です。若者の感性や行動力、そして柔軟な発想が加わることで、この町に住み暮らす人たちが誇りと愛着を持ち、地域資源を活かしながら共に未来を創る、持続可能で魅力あるまちへ変化していくと確信します。

 また、青年会議所のまちづくり運動の効果を最大限に高めるためには、行政や企業、地域諸団体との連携は不可欠です。ここ数年で行政や地域団体・学生とともに事業を通じて、地域へ発信してまいりました。双方の目的が一致し、より地域にインパクトを与えていくならば今後も提携し協力関係であり続けるべきであると考えます。今後も私たちがどのような団体であるかを継続的に発信し、関係性を強め相互理解をさらに深めることで、地域に新たな価値や魅力を生み出していきます。地域の魅力発信や先進的なまちづくりに向け、行政の枠組みに捉われず、広い視野を持って運動を展開していきましょう。

未来を創る青少年の育成

 地域の未来を創っていくのはこのまちに住み暮らす人々であり、人々の成長がまちの成長や発展に繋がります。特に子どもの成長は学校や家庭での学びだけではなく、様々な体験を通じて育まれ成長していきます。そして、その体験の中には必ず大人との関わりがあります。その関わりの中で、子どもたちが道徳心や他者を尊重し思いやる心を学び、また子どもたちの学んでいる姿から大人も刺激を受け、共に成長していきます。

小矢部青年会議所では青少年の健全な成長のために、小学生を対象としたわんぱく相撲を長きにわたって開催しており、今年で40回目を迎えます。子どもたちは勝利を目指して一生懸命に努力し、また、勇気を振り絞り真剣に相手と向き合います。スポーツとしての相撲を通じてたくましく成長するとともに、思いやりの精神や感謝の気持ちを育み、勝ち負けだけではない「心技体」を育成する機会として、本年度もわんぱく相撲を開催いたします。

他LOMとの交流・事業への参加

 近年、在籍年数が短いまま卒業を迎える会員が増えてきています。限られた時間の中で、他の多くの地域、職業、環境に身を置く会員と繋がり、相互に切磋琢磨を繰り返すことでより多くの学びや経験を得ることができます。小矢部青年会議所の事業以外にも、各協議会、日本青年会議所が主催している各種事業に参加することを通じ、新たな価値観に出会う機会となり、多角的な視野を持った人財の育成に繋がっていきます。そして、自身の成長だけではなく必ずLOMの成長にも繋がります。メンバーが刺激を受けつつ多くの学びや仲間が出来るように、積極的に参加しましょう。

柔軟な思考で取り組む会員拡大

 明るい豊かな社会の実現に向け地域の課題を解決していくにあたり、運動の賛同者を増やし、より大きな組織でより大きな運動を起こしていくためには、会員の拡大は必要不可欠です。現在、人口や企業の減少により会員拡大は難しくなっていますが、他の地域に目を向けると過去10年にわたり会員数を増やしているLOMも存在します。まずは、なぜ会員拡大が必要なのか、その目的をメンバー全員が理解することが第一歩です。そして、私たち一人ひとりが当事者意識を持ち、JC活動に真摯に取り組み、その体験を通じて組織の魅力を自らの言葉と行動で伝えていくことが大切です。また、魅力ある組織でなければ人は集まりません。候補者に例会や事業に参加してもらう機会を積極的に設け、雰囲気づくりにも工夫を凝らすことが求められます。内部環境についても柔軟に改革し、参加したくなる組織づくりを進めましょう。会員拡大は一過性の課題ではなく、青年会議所運動を継続するうえでの永続的なテーマです。時代に即した柔軟な思考を持ち、メンバー一丸となって取り組んでいきましょう。

新入会員の育成

 新たな大切な仲間を迎え入れた際に、組織として重要な行動は、「理念」についての理解を促進し、帰属意識を高めてもらうことです。「理念」は、地域をよりよくするうえでの信念や価値観を指し、会員が共通の目標に向かって行動するための指針となります。理念を共有することで、新入会員は単なる参加者ではなく、JCの活動を通じてJCに所属する意味や自身の理念・目標を持てるようになります。さらに、会員が安心してJC活動に取り組めるよう、新入会員をフォローしていく体制も重要になります。これにより、新入会員がJCの理念や活動の意義を深く理解し、成長する機会を最大限に活かすことができます。組織全体が一丸となって連携し、会員一人ひとりの価値を最大化することで、JC運動の効果をさらに高め、私たちが目指す未来への道を拓いていきます。

組織のブランディング

 地域社会に信頼される存在となるためには、効果的なブランディングと情報発信を通じて、多くの人々の共感を得ながら活動を広げていくことが不可欠です。地域の未来を見据え、持続的に影響を与える組織としての認知を高めることは、内部の意思統一やメンバー拡大のみならず、多くの人に支持されるためにも重要な要素です。また、地域の魅力や強みを外部に発信する広報活動は、住民の誇りや愛着を育み、地域価値の向上にも大きく貢献します。そして私たちは、青年会議所のメンバーである以前に、一社会人としての自覚を持たなければなりません。言葉遣いや立ち振る舞い一つひとつが、青年会議所という団体の評価につながることを忘れてはなりません。地域に信頼され、必要とされる存在であることが、地域の意識を変え、より多くの共感を得るための第一歩となります。これまでの手法にとらわれず、新たな方法にも果敢に挑戦し、地域と共に歩む組織として進化を続けましょう。

結びに

 スローガン「挑戦」には、二つの意味が込められています。一つ目は、変革し未来を変えることへの挑戦です。これは、常に新しい価値を創造し、変化を恐れず、それを好機と捉え、困難な課題にも果敢に挑み続ける姿勢を意味します。二つ目は、メンバー自身の成長のための挑戦です。これは、組織の一員である私たち一人ひとりが、自身の能力や可能性を最大限に引き出すために、自己研鑽を続けることを意味します。この日々の積み重ねこそが、個人の成長となり、ひいては組織全体の原動力となります。

 メンバー一人ひとりの人生がより豊かになるためにも、失敗を恐れず好奇心をもって新たな一歩を踏み出していきましょう。